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久保田賢治

本名:久保田賢治
生年月日:1980年10月10日
血液型:A型

秋本智仁

本名:秋本智仁
生年月日:1976年2月15日
血液型:A型

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イライラが止まりませんでした。ズボンのポケットの中から携帯電話の画面を少し出し、チラッと時計を見る。そして整形外科の待合席に座っている僕はまたイラつきました。まだかよ・・・。看護婦さんに「お待ち下さい」と言われてから既に30分が経過していました。一向に僕の診察の順番が回って来る気配がありません。その間も右足はずっと激痛。食いしばって歯はギシギシ。服は汗でダラダラ。〝待つ〟というのがこんなに苦しい難関だとは思いもしませんでした。理由は2つあります。1つは、終わりが分からないという事。「30分お待ち下さい」なら待てますが「お待ち下さい」だけで待つのは精神的な負担が大きくて気持ちがエグられます。そしてもう1つは、激痛と正面から向き合わなければいけないという事。こっちは正直かなりエグられます。家からここまで、階段や横断歩道など様々な難関がありましたがそれら全ては「病院に行こう」「ここを歩かなきゃ」という目的や動作があったので痛いながらも僅かに気を紛らせる事ができました。でも目的や動作が無い〝ただ待つ〟というのは気を紛らせる手段が無く、痛みのみを正面から受け止める時間が圧倒的に増えてしまうのでした。痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!足組んでも痛ぇ!体勢変えても痛ぇ!ジッとしても痛ぇ!痛ぇ!痛ぇ!まだ1分しか経ってねぇ!!!時計を見てはまたイラつく。ずっとこの繰り返しでした。目的も動作もありません。痛みと向き合って待つ。ただ待つ。周りには多くの患者さんがいるのに、自分1人しか存在していないような孤独感がありました。苦しい。本当に苦しい。いつまで待つんだよ心の中で何度も何度も叫んだ言葉でした。『5GAP久保田が人生で思う〝いつまで待つんだよ〟ランキング』の堂々第1位はこの場面であったと断言できるでしょう。※病院へ行くにあたって、これを知っておいた方が絶対に良いと思うので書いておきます。実際、病院での待ち時間はかなり長い場合が多いです。特に『初診+血液検査+尿検査』の組み合わせは待ち時間が長くなるのを覚悟した方がいいです。初診は、その病院に自分のカルテやデータが無いのでそれを作成する分だけ当然時間が掛かります。その上、予約患者さんの合間をみて初診患者さんを組み込むので当然順番も遅いです。血液・尿検査は分析項目にもよりますが結構長めです。個別に検査すれば15分前後で終わるみたいなんですが、大きい病院だとまとめて検査する為時間が掛かるらしいです。個人病院とかだと検査機器のある病院まで持って行く必要があるので、日を跨ぐくらい時間が掛かります。まぁ、いくら個別が早いと言っても1人ずつ検査してたらそっちの方が膨大な時間が掛かってしまうので結果的にまとめた方が早いみたいですよ。さて、それで結果を先に言っちゃいますが、この15年前当時の僕の診察までの待ち時間はなんと1時間30分でした。メッチャ長いです。30分でイラついてましたが、そこから更に1時間も待たされるのです。地獄も地獄。今は検査機器の性能も上がったのか、1時間くらいで結果が出る感じです。(病院や検査内容によっても違いはありますので注意して下さいね)ですので、今後大きい病院に行く場合〝検査結果待ちは1〜2時間掛かる〟という事を踏まえておいた方がいいかと思います。何故ならこれを知らずに病院に来て、長い待ち時間にイライラし、「何時間待たせるんだ!!!」「予約時間とっくに過ぎてんじゃねぇか!!!」とブチ切れている患者さんを非常によく見掛けるんです。特にオジサンが多いですね(笑)ちなみに僕もこの事を知る以前、受付や窓口でブチ切れた過去が1度あります。本当にお恥ずかしい話です。そうならない為にも時間には余裕を持って、診察前検査がある時なんかは予約時間より早めに病院に行きましょう。右足は激痛。それをカバーし続けた左足も痛い。両太ももは鈍い筋肉痛。歯を食いしばり過ぎてこめかみも痛い。長時間席に座っているので背中と臀部にも痛み。熱と脂汗で全身ベトベト。この時既に1時間以上待ち続けた僕はもう精神を保つのがギリギリでした。全てが苦痛でしかない。助けてほしい。そして頭の中もボーッとして来て、妙な想像をしたのでした。〝右足を自分で引き千切って切断して、その切断面に隠れている謎の黒いモノを歯ブラシで掻き出している〟そんな自分の姿でした。深い意味も無ければ、フザケている訳でもなく、何も考えていないのに、ふとその想像が頭に浮かんで来た感じでした。「・・・もう終わりでいいよ」意味の分からない言葉をも呟きました。何が終わりなのか?待ち時間?痛み?自分?今となっては僕自身でも分かりません。ただその時、その瞬間に、僕はそう言ったの覚えています。ハッキリ覚えています。忘れる訳がありませんよ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう呟いた瞬間から記憶が無いのですから。「・・・すか?起きれますか?」聞こえて来たのは誰かの声でした。男性か女性かは分かりません。ただ声がしたのでした。目を開けると何だか変な感覚が身体を包んでいて、目線の先には天井がありました。「久保田さん、大丈夫ですか?」視界に看護婦さんが映り込みました。他にも数人の患者さんも見えます。そしてようやく自分が待合席の長いソファに横に寝かされているのに気付きました。あれ?こんな(体勢)だったかな?自分でも違和感を覚えました。状況は分からないですが僕は仰向けの状態から起き上がろうとしました。そして、自分でスッと起き上がれる余裕があるのに看護婦さんが僕を支えようとしてくれるのを見て、自分に何かが起こったのだと確信しました。「何かあったんで・・・」「ちょっと待ってね」僕の質問を遮ると、看護婦さんは僕の目や頭の辺りをチェックし始めました。次に手や腕を軽く摩りながら、「手足が痺れてるとか、吐き気とかありますか?」と聞いて来ました。僕はその症状がない事を伝えると看護婦さんは続けて、「どこか痛い所ありますか?」と質問して来ました。僕は「朝から右足が痛いです」と伝えようと思いましたが、そんな状況ではないであろう空気感と看護婦さんの真剣な眼差しに、「大丈夫です」と返答したのでした。ひと通りチェックを終えた看護婦さんから、暫くソファに座って安静にしておく事、痛みや気分が悪くなったらすぐに伝える事を指導されました。「頭は(床に)打ってなくて良かったですね。隣にいた患者さんに倒れ込んだみたいですから。あっ、あまり覚えてないですかね?この通路に車椅子に乗った患者さんが通ったんですね。で、車椅子のタイヤが久保田さんと接触したみたいなんです。確か右足痛めてましたよね?うん、じゃあ多分そこにかな。ここ(通路)ちょっと狭いですもんね。隣の患者さんがビックリしてました。久保田さん『うわぁぁぁぁ!!!』って叫んで倒れて来たみたいで。」全く記憶にありませんでした。車椅子の患者さんなんか見えてもいません。「うわぁぁぁぁ!!!」と叫んだ事すら知りません。本当に起こった事なのか、にわかに信じられませんでした。そして看護婦さんが僕の元を離れていき自分1人になると、次第にすごく申し訳ないのと、恐ろしく恥ずかしい気持ちになりました。・・・スゲェ迷惑掛けてるそう思った僕は周りを見ましたが、車椅子の患者さんはどこにも見当たりませんでした。ならばと、隣に座っている患者さんにご迷惑をお掛けした反省の気持ちを込めて謝罪を伝えました。「あの、本当にすみませんでした」「・・・・え?」全く違う人でした。既に別の患者さんが座っていたようでした。(こんちきしょー!変な奴だと思われただけじゃん!恥ずかしいったらありゃしねぇよ!)仕方なく僕はそのまま待合席にて指示通り安静にしていました。そして10分ほどすると、遂にこの瞬間が訪れたのでした。「久保田賢治さん、診察室へどうぞ」来た!!!!!待ちに待った瞬間でした。このフレーズを聞く為に1時間30分待ったのです。僕は嬉しくて嬉しくて本当に嬉しくて仕方ありませんでした。〝ただ待つ〟の状態から、「診察室へ行こう」「この通路を歩く」という目的や動作が生まれました。いや、それだけではありません。「この痛みを治してもらえる」という希望も生まれたのです。僕は強い足取りで前へと進み、整形外科診察室のドアをノックして開けました。「はい、こんにちは。どうぞ」目の前にいた50代くらいの男性医師が僕を室内の椅子へと促してくれました。その医師は体格がよく、髪は若干白髪混じりのオールバックで、いかにも医者ですという風格がありました。「久保田さんの診断結果が出ましたのでお伝えします」医師の風格と診断結果という響きに僕の心臓は大きく鼓動しました。そしてこの医師が発した言葉は今でも忘れる事はなく、後々の僕の人生を暗に示していたのかもしれません。 [...]
2017年9月20日(水)
Source 5GAP久保田賢治 Powered by LINE
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骨折だとばかり思っていたのに骨は折れていないというまさかの検査結果。家の布団からここに至るまでメチャメチャ苦労してやって来たんですよ。まさに骨を折って来たんです。骨が折れたと思って、骨を折って来たのに、骨が折れてないという骨折り損(イヤん、ややこしい)とにかく僕は次の検査に進まざるを得ず、もはや何だか分からない謎の激痛を引き摺ってまた少しずつ歩き始めました。形成外科の看護婦さんに手渡されたファイルを手に、来た道を若干戻り循環器内科の辺りを左に曲がると採血室がありました。形成外科と同様にそこには小窓があったので覗き込みました。「・・・すみません。採血と採尿に来たのですが」何人かいた看護婦さんの中で最初に目が合った人に伝えました。採血室が混み合うのは午前中〜お昼前後なのでしょうか、15時半を回った今ではかなり空いていた為順番待ちはありませんでした。「久保田賢治さん、どうぞ〜」すぐさま名前を呼ばれ室内に入りました。5台ほど並んでいる採血台の左から2番目だけに看護婦さんがいたので自ずとそこに行き置いてあった椅子に座りました。「では、お名前をお願いします」「あっ、久保田賢治です」「はい。腕まくりしてこちら(採血台)に乗せてください。・・・・・あっ、どちらでも大丈夫ですよ」右腕か左腕か、どちらを乗せたらいいか迷っている僕に看護婦さんがそう言ってくれたのでした。迷ったのも僕なりの理由がありまして、通常だと右腕を出すのが普通なのかと思ったのですが、僕は左腕の方が血管がよく見えるんですよね。だから左腕を出した方が看護婦さんが採血しやすいかなぁとか思ってしまい迷ったのでした。結局その理由も伝えて看護婦さんに両腕を見せた上でどちらがいいか選んでもらうと、「右にしましょう」意外な答えでした。血管が見えにくい右腕を選択。(てやんでぇい!やっぱりプロの目は違うってもんよ!)右腕を採血台に乗せ上腕をゴムバンドで縛りアルコール消毒をすると、いよいよ注射器が登場して来ました。「では、いきますね。チクッとしますよ」「・・・・・」全く痛みはありませんでした。やはり看護婦さんの腕前が良いからなのかな?さすがプロだもの?いやいや、実はそうではなく注射針の7000倍右足が痛いからでした。それを彼此3時間以上喰らってるのですから。0.7mmの針が一瞬刺さるなんて屁でもありませんでした。刺された感覚すら無いまま採血は終了でした。「上から暫く押さえて下さいね」アルコール綿を医療テープで留めたその注射箇所を指で押さえるように指示をされました。※これを指示通り押えない人も結構いるんじゃないでしょうか?「まぁ、別に大丈夫でしょ」「面倒臭い」とか「上着や鞄を持つから押さえにくや」とかね。結果から言うと、内出血をして見た目も悪くなるのでしっかり押えて止血しましょう。僕もこれを軽視して5cm大の青アザができて隠すのが大変だった経験もあります。そりゃそうですよね、血管に穴が開いてるのを放置した訳ですからね。青アザが消えるまで数日〜1週間くらい掛かりますので仕事やプライベートに支障が出ないように気を付けた方がいいと思います。あと、採血箇所を〝揉む〟なんてのも聞いた事ありますよね。それはNGみたいです。NGというか、注射の種類を間違えてます。揉むのは二の腕やお尻などの筋肉注射の時に薬液を早く浸透させる場合のようです。ですので、採血や点滴などの血管への注射の場合は揉まないように気を付けた方がいいかと思います。採血が終わると、僕の名前のシールが貼付された紙コップを渡されました。そして採血室の奥にある採尿室へと案内されました。まぁ、採尿室と大袈裟に言いましたが単なる個室のトイレですけどね。「オシッコが取れましたら、中にカップごと置いて下さい」看護婦さんが指した方を見ると、トイレの右壁面に電子レンジの様なドアがあり、開けると紙コップを置ける台がありました。そこに置けばいいらしい。僕はトイレのドアに鍵をかけ、いざ採尿を始めました。あ・・・今日オシッコするの初めてだ朝起きてからここまで3時間が過ぎて未だ自分がトイレに行っていなかった事に気付きました。尿意を忘れるくらい刺激的な出来事があり過ぎたからでしょうか。大量の汗をかいて身体の余分な水分が抜けたからなのでしょうか。そんな事を考えていました。右足に体重を乗せれないので左足1本でオシッコをする。これがちょっと大変で多少よろけながら採尿を終えました。電子レンジの中に紙コップを置き、トイレから出ると看護婦さんから僕のファイルを渡されました。「では、検査結果出るまで整形外科の前でお待ち下さい」そう促され採血室を後にしました。そして辺りをキョロキョロと見回す僕を見て後ろにいた看護婦さんが教えてくれました。どうやら整形外科は形成外科の奥にあるようでした。・・・また戻んのかこのフロアの2往復目に突入でした。しかもさっきよりも更に奥に。奥に行くのもしんどいですが、その分帰る時に1階ロビーまでの距離が長くなるのが非常にしんどく感じました。それでも奥に行かなくては行けないんですよね。「イダ・・・ヴッ・・・アイッ・・・」500人もいるとは思えないくらい静かな2階待合室に僕の悶える声だけが響いていました。少しずつ、少しずつ歩く。痛いけど歩く。とにかく歩く。最初に行った形成外科の前を通る。レントゲン撮影で早々に名前を呼ばれた時のあの優越感などもう全くありません。周りから見たらそんな事はないのかもしれませんが、僕としては惨めな姿を晒してる気がしてなりませんでした。だから気持ちだけでもここを早く通り過ぎたかったです。とにかく早く。とにかく歩く。〝整形外科〟というプラ看板が見えたのはその形成外科から250mくらい歩いた所でした。(すみません。実際は12mくらいでしたが僕の体感ではとてつもない距離だったのです・涙)そしていつものように小窓を覗き込み、中にいる看護婦さんに自分のファイルを渡しました。「では、こちらを持って順番にお待ち下さい」看護婦さんが渡してくれた僕の整理番号。それを見て僕はちょっぴり驚きました。・・・76ださっき行った形成外科の〝14〟とは訳が違う。どうやら今日ここまでかなりの人数が整形外科にかかっているようでした。それは周辺の待合席に座っている患者さんの人数を見ても合点がいき、形成外科のそれよりも遥かに多いのでした。そして僕は現時点で何番が診察中なのか確認しようと思いました。しかし小窓の横にあるブラウン管テレビの番号を見て更なる驚きがありました。は?・・・・・126?意味が分かりませんでした。診察待ちをしている僕が〝76〟で、今診察してるのは〝126〟だなんて。どういう事?何かのミス?俺の方が数字低い?順番飛ばされた?今さっき来たばっかで?まさか・・・?もしかして・・・?1周回って76番って事?126から順番で診て、1周回った76?ウソでしょ?じゃあ、上限は?200?500?え?1000とか?マジ?もうなんだよこれ!!!フラフラと歩きながらそんな事を考え、小窓からやや離れた所の長椅子に1人分だけ僅かにスペースが空いていたのでドサっと腰を下ろしました。その衝撃で右足に更なる激痛が走りましたが、それよりもこの状況が気になって仕方ありませんでした。思えば、2階フロアに上がってから予想よりも早めに事は進んでいました。レントゲンは早めに順番が来て、採血・採尿に至っては順番すら待っていません。そうです。最後の難関〝待つ〟はここにあったのでした。このあと結構待つのかな3時間以上に亘る激痛と疲労。ボーっとした頭の中で思った僕の気持ちでした。しかし、悲しいかな僕のこの予想は外れてしまうのでした。何故なら、〝待つ〟だけではなく〝絶叫〟と〝失神〟が加わるのですから。 [...]
2017年7月25日(火)
Source 5GAP久保田賢治 Powered by LINE
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そりゃそうだよなぁ500人を目の当たりにした僕の率直な想いでした。総合病院の1階ロビーに200人いたんですから、2階の診察待ちにはそれ以上の患者さんがいて当然ですよね。そりゃそうだ。そりゃそうだけれど、その言葉に苦しさを含んで漏れ出た本音でした。・・・行くかズボンと靴に隠れて見た目にはそんな事はないですが、痛みと色んな感情でズタボロになった右足を引き摺って形成外科の受付を探しました。途中には内科、循環器内科、小児科、などがあり総合病院の規模の大きさにいちいち驚く反面、目的地を見つけられない苛立ちもありました。いや、苛立ちの方が多かったかも。ちなみにですが、その総合病院には内科、循環器内科、小児科、皮膚科、消化器内科、外科、消化器外科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科、産婦人科、リハビリテーション科、救急科があるというのを後々知りました。あった歩いた先の院内の壁に〝形成外科〟というプラ看板が貼ってありました。その下に受付の小窓があり、その横に〝11〟という謎の数字が映し出されている小型のブラウン管テレビが置いてありました。(当時はブラウン管が当たり前でした。薄型4Kフルハイビジョンテレビで小ジワまでくっきり!なんか当然無いぜよ笑)「すいません。コレお願いします」「はい。こちらを持ってお待ち下さい」僕が手にしていたファイルを小窓から見えた看護婦さんに渡すと、代わりに看護婦さんは〝14〟と印字されたレシートのような紙を僕にくれました。それが整理番号であるという事が容易に分かりました。しかも嬉しい事に番号が近いではありませんか。もうすぐ僕の診察が始まるのです。よしっ!!!心の中で渾身のガッツポーズをかましました。嬉しい気持ちのままその窓口周辺のソファ席に腰を下ろし自分の順番を待つ事に。心に余裕が出来たせいでしょうか、500人位いるこの2階フロアの中でもこの形成外科の辺りには順番待ちの患者さんが若干少ないという事に漸く気付く事が出来たのでした。おやおや、常に余裕がなきゃいけませんな〜ぁ(嬉)そんな調子に乗ったような言い回しで思ったのを覚えています。それ程の余裕。なんなら、ここにいる500人の順番待ちをごぼう抜きしたという謎の優越感すらありました。そんなウキウキ気分で待っていた矢先、「久保田賢治さ〜ん、中へどうぞ」完璧な展開でした。全くもって無駄のない展開。僕はソファ席からゆっくり立ち上がり形成外科の窓口横から奥へと進んで行きました。その短いストロークを歩く僕の後ろ姿に500人の羨望の眼差しを勝手に感じながら歩いたのでした。(お恥ずかしながらガチです)奥に進むと扉があり、それを開けると20畳位の室内とその中心に大掛かりな医療機器が置いてありました。「それではレントゲンで骨折の状態を見ますのでその台に仰向けに寝て下さい」室内の奥からレントゲン技師さんが来てそう言いました。漸く折れた骨の状態を診てもらえる。僕は言われた通り台に乗り仰向けになりました。そしてそのレントゲン技師さんは僕の足の下に板みたいなのを敷き、天井の方から撮影カメラを移動させて来ました。撮影箇所のピントを合わせているのかなと素人ながらに僕は思っていました。すると突然、「イダーーーーーァァァ!!!!」僕は絶叫してしまいました。とてつもない激痛。それはレントゲン技師さんが撮影をしやすいように僕の右足首を内側にほんの少し捻ったのでした。悶え苦しむ僕。謝るレントゲン技師さん。いやいや、レントゲン技師さんは全然悪くないです。悪いのは僕です。そんなやり取りもありながら位置を変えつつ3回程撮影をして、無事にレントゲン撮影を終えました。「すぐに結果は分かりますので外の窓口でお待ち下さい」そう促され、再び形成外科の窓口まで戻ってソファ席へと座りました。大きく深呼吸をすると僕は自然と安堵の気持ちになりました。勿論何の治療も処置もされていないので右足の激痛はまだまだ絶好調でしたが、検査をして骨折の状態を調べてもらうという本来の目的を果たせた事がこの安堵感に繋がっていたんだと思います。あとは骨折の結果待ちか歩けるって事はヒビが入った程度かそれなら固定とかする感じかならあと30分位で終わるか※〝初診患者は診察行程を勝手に考える〟これは僕の個人的な病院あるあるです。まぁ、それが原因で揉めたり、ブチ切れてる人を多々見掛けるんですけどね。それはまた別の時にでも。そんな安堵を感じてから5分程した時でしょうか。僕の元へ看護婦さんがやって来てレントゲン撮影の結果を伝えに来てくれました。「久保田賢治さんで宜しいでしょうか?」「はい」「先程のレントゲン撮影の結果なんですが、骨の方の異常は全くありませんでした」「・・・・・え?」「骨折ではないようです」「・・・・・はぁ」「ですので、1度採血と採尿をしましょう。そのあと整形外科の先生に診察してもらって下さい」「・・・・・・」衝撃の結果に言葉が出ませんでした。朝起きてからここまでずっとずっとずっと骨折だと思っていました。そう思ってこんな苦しい思いまでしてやってきたのです。それなのに一体どういう事だというのでしょうか。骨折ではない?じゃあ何?こんな痛いの何?まだ検査あるの?続くの?血?オシッコ?今度は整形外科?もうなんだよこれ!!!頭の中で色んな疑問がグルグルと回りました。しかしその答えは出ません。そしてここからは自分の想像の及ばない域になってきてしまっているのでした。その当時の僕では分かりませんでしたが、今現在の僕なら多少は分かります。先程の病院あるあるには続きがあるんですね。〝初診患者は診察行程を勝手に考える、でも99%その通りにはならない〟 [...]
2017年6月02日(金)
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